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文学・評論 外国の著者9
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文学・評論 外国の著者9
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文学・評論 外国の著者9
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グレート・ギャツビー (村上春樹翻訳ライブラリー)


スコットフィッツジェラルド 村上春樹
¥ 861 通常24時間以内に発送
★★★★★

グレート・ギャツビー (村...
なにしろ80年前の小説です。村上さんはよく「翻訳の賞味期限」をいい、現代語で訳文を書くことに努力され、本書も、たとえば会話で語り手が相槌をうつ場合「そうなんだ」と訳す箇所がありますが肯定文なのか相槌なのか分かりにくかったりします。わたしには大貫訳の方が1920年代風でしっくりきます。もっとも、新たに翻訳するということは、すなわち現代風の言葉使いにするということなのでしょうけど。うーん、村上さんの翻訳は、カポーティとカーヴァーがもっともマッチしていると思いますし、好きです。サリンジャーのケースも村上訳としてはあまり評価できなにのですが、やはり、原作の年代がもっと新しい方が読んでいて違和感を感じません。 大学生の頃「華麗なるギャッツビー」を読んだ記憶があります。当時、村上春 樹の「ノルウェイの森」を読み終わった後で、その主人公と先輩の長沢さんがと もに読んでいて、長沢さんが「華麗なるギャッツビーを読むような奴なら友達に なれそうだ。」といったセリフが印象的でした。 今回、映画を観終わった後、この村上訳の「グレートギャッツビー」を読みま した。学生の頃読んだ時は、さしたる印象もなく「何...

火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114)


レイ・ブラッドベリ
¥ 882 通常3〜4日以内に発送
★★★★★

火星年代記 (ハヤカワ文庫...
本書のテーマを一言で言えば、《科学の発達による、人間の精神的荒廃への警告》という所だろう。若い頃は古臭い作品だと思っていたのだが、今読むと、ブラッドベリの警告の正しさに、思わず慄然としてしまう。20世紀の後半ぐらいから、私たちが忘れてしまった大切な《何か》が、ぎっしりと詰まった作品である。単なるノスタルジーでは終わらない、21世紀を越えた今だからこそ、広く読まれるべき、あまりにも重要な名著だと思います。人類は火星に移民します ところが伝染病で全滅してしまいます 残った人々は再建を試みますが・・・ 珠玉の短編集です SFの歴史に残る名作です 「われらはもはやさまようまい こんなにおそい夜の中 心は今なお愛に満ち 月は今でも明るいが」(本文より) 火星年代記の火星人は侵略しない。 彼らはむしろ侵略され、人間の鏡であり、ある種の理想でもある。 火星へ行く、新しい土地へ行く話のはずなのに、なぜか感じるのは「故郷」「帰る場所」への人間の心だった。 帰る場所、それはいとしい人間の腕の中だったり、思い出の中の生まれ故郷だったりする。 たとえ別の場所にいっても、人は自分の居場所を捨てきれないのだ...

老人と海 (新潮文庫)


ヘミングウェイ 福田恒存
¥ 420 通常24時間以内に発送
★★★★★

老人と海 (新潮文庫)
著者の経歴から推測すると、主人公の老人は著者自身を写している面があるだろうと思う。53歳で体力の衰え感じ始めたのに加え、事故で重症を負い身体的な頑健さを失ったこと、創作についての自尊心・自信と作品の不評との葛藤、老いることへの心細さが移入されているように思う。 「『誰か話し相手がいるというのはどんなに楽しいことかが、はじめてわかった。自分自身や海に向かっておしゃべりするよりはずっといい。お前がいなくてさびしかったよ。』と老人は言った。」、「僕、お爺さんに教えてもらうことがたくさんあるんだから。」という会話が、少子高齢化日本や50代に近づいた自分自身の問題を思い起こさせ、共感を覚えた。 釣りのシーンの描写は、繰り返しが多く、しつこい感じがした。 この作品の筋は実に単純だ。老漁師が一人でカジキを釣り上げるが 帰港の間に魚をサメに食べられてしまう。それだけだ。 「単純」な話と「簡単」な話は似ていて非なるものだ。この作品が その良い例だと思う。 この話は漁師の「敗北」を描いているのか、「勝利」を描いているのか。それすらはっきりと断言できない。それほど 難しい話なのである。 カジキ...

車輪の下 (集英社文庫)


ヘルマンヘッセ
¥ 350 通常24時間以内に発送
★★★★★

車輪の下 (集英社文庫)
皆から優等生と言われ、家族のみならず町の期待を背負い、期待に応えるべく努力してきた少年ハンス。純粋の塊であった少年が挫折、失望、戸惑いの中で現実を目の当たりにし、新しい世界に身を置く決意をした矢先の、結末。 200ページあまりの中に様々なエッセンスがつまっていて、切なく悲しい、そして考えさせられるストーリー。おすすめです。著者のヘルマン・ヘッセはドイツの作家で 1946年にノーベル文学賞を受賞しています。 この「車輪の下」(1906年)は彼の前期の作品の代表作ではないでしょうか。 ヘッセ自身も神学校に入りながら、 詩人になる夢を捨てられず途中で抜け出しています。 そういう意味で、「半私小説」と言ってもいいと思います。 彼の前期作品の特徴である牧歌的な描写も豊富なのですが、 それ以上に感じたことは、主人公・少年ハンスの実に純粋な ものの見方・感じ方が実に完璧に表現されているところです。 「自分も昔、こんな気持を抱いた事があるなぁ」と 読んでいて何度もノスタルジーを感じました。 ヘッセがなぜ、自分の分身であるはずの「元神学生」の話を 悲劇として終わらせたのかは分かりません。 ただ、ひ...

モーセと一神教 (ちくま学芸文庫)


ジークムントフロイト
¥ 1,260 通常24時間以内に発送
★★★★

モーセと一神教 (ちくま学...
フロイトの遺書とも言っても過言では無いような、亡くなる直前に書かれた論文が収められた本です。 精神分析的な視点から、宗教や歴史について言明されています。 苦しい感じが文面から伝わってきて、彼はこれを書くときにかなりの葛藤があったんじゃないかなって思うし、アグレッシブな印象も受けました。 それから、ユダヤ人にとっては「父」とも呼べるような人物を分析し、この宗教性を批判しているので、彼は最後までエディプス葛藤から逃れられなかったのかもなぁ?と感じました。 勉強不足のわたしにはあまり消化できていませんが、とっても読み応えがありました。 これからも何回か繰り返して読んでみたい本です。 この書における最晩年のフロイトはモーセに自己を重ねており、唯一神がユダヤ民族にとっての超自我として制作(自然発生説ではない)されるプロセスを丹念に措定している。 重要なのは、フロイトの「抑圧されたものの回帰」が心的外傷及びその遅延した露呈としての神経症をモデルとしていることだ。 汎性欲説(幼児研究においては有効だったが)ではなく、それまで否定してきたピエール・ジャネの理論を採用しているのだ。追憶と忘却のなか...

精神分析入門 (上巻) (新潮文庫)


フロイト 高橋義孝 下坂幸三
¥ 660 通常24時間以内に発送
★★★★★

精神分析入門 (上巻) (...
本書は、1915年から17年までウィーン大学で一般向けに行われた講義の内容が記録されたものです。 講義記録が纏められた本だけあって、河合先生の「カウンセリングを語る」シリーズの様に、他のフロイト本よりも比較的平易な文章で綴られていて、 フロイトの書籍の中でも割と読みやすい初学者向きの本だと思います。 あの時代背景において、もっとも禁忌とされていたこと。 でもだからこそ、勇気をもって主張していかなければならなかった。 たとへ、社会から抹殺され孤立しようとも。 大切な友人を失う事となっても。 人々に嘲笑されようとも。 ブロイエルさんなんかも、分かってはいたけれどとてもとても言えなかった。 でも、フロイトはそれをやってのけた(言ったモン勝ちっていうか)。 なので、わたしの率直な感想としては、「フロイトかっけ〜」のひと言に尽きます。 あと、あまり”狙っていない”面白さがあって良かった。高校の時に心理学に興味をもって買ったのだが、ずっとほこりにまみれてた。 最近、大学院を考えるようになり、始祖の思想を確かめるために読んでみたが、確かにわかりやすく、口述文なので頭に入りやすい。 一方、洋書を日...

精神分析入門 下  新潮文庫 フ 7-4


フロイト 高橋義孝 下坂幸三
¥ 660 通常24時間以内に発送
★★★★★

精神分析入門 下  新...
下巻では神経症総論の続きと続精神分析入門が収められている。続精神分析入門で は7講が収められているが、これは特に精神分析入門のように講義録のまとめのよう な体裁をとっているが、実際には抗議録ではない。精神分析入門を発刊した後15年 も経っているので、新しい知見を付け加えるために書かれたものである。 特に精神分析入門の時にはなかった死の欲動や超自我といった概念が導入されてお り、その観点からの読み直しはとてもすっきりとしている。やはり概念が増えると説 明力や説得力が増えるのかもしれない。 この下巻も色々と見ていくと面白いのだが、一つだけ思ったことを書く。最後の35 講の「世界観というものについて」のところで、フロイトは精神分析は治療技術から出 発しており、それは科学の一つの分野であると言っている。思想体系としてのものでは ないと。現実的には精神分析は治療技術だけではなく、哲学や宗教や思想として広く世 界に知れ渡り、強い影響力を持っている。これは思想といって差し支えないぐらいであ る。しかし、フロイトは謙虚にそこまでは考えておらず、臨床の中・実践の中で精神 分析というありように...

ネームドロッパー 下巻 (3) (新潮文庫 フ 13-59)


ブライアン・フリーマントル
¥ 700 通常24時間以内に発送
★★★

ネームドロッパー 下巻 (...
ハーヴェイ・ジョーダンはプロのネット詐欺師。他人の個人情報を盗み出して、本人になりすまし、ネット上から財産を騙し取るのを生業としている。そんな彼は、ひと仕事終えて南フランスへヴァカンスに訪れた。そこで美しい人妻アリスとつかの間の情事を楽しむ。ふたりは住所も電話番号も交換しないで別れるのだが、ロンドンに帰国したジョーダンは、なんとそのアメリカのアリスの夫から彼女共々姦通罪で訴えられてしまう。 物語の大半は、アメリカはノースカロライナの法廷が舞台となり、被告となったョーダンをはじめ、アリスや彼らの弁護士と、原告側のアリスの夫アップルトンや彼の愛人とそれらの弁護士の駆け引きに終始する。 法廷では、だれがだれに性病をうつされたというような話がつづいていささか食傷気味になる。 しかし、ジョーダンが得意のネット詐欺の手口を駆使して、原告であるアップルトンの口座から、長期化して莫大な金額になるであろう裁判費用や、アメリカ滞在費用、損害賠償費用、そして自らの弁護士費用分などを失敬するくだりは興味深かった。 読者としては、もっとジョーダンの本業であるネット詐欺の場面を期待したのだが、本書は法廷...

アブサロム、アブサロム! (世界文学全集 1-9) (世界文学全集 1-9)


ウィリアムフォークナー
¥ 2,730 通常24時間以内に発送
★★★★★

アブサロム、アブサロム! ...
重たい一冊だ。 始まりから438ページまで、まったく重たい。無駄なく重たい。脂肪もついていないかわりに、重たい。力強い。ローリング・ストーンズ「レット・イット・ブリード」も、ここまで重たくはないのではないだろうか。 ヤンキー(北部アメリカ人)に敗れた、南部人たちのありのままが描かれている。暴力、嫉妬、黒人差別、インディアン差別、KKK、殺人・・・アメリカ南部の恥部が、これでもかとばかりに展開される。 誤解しないでいただきたい。ウィリアム・フォークナーは、情念どろどろの心でこれら438ページを書いたのではない。彼はいつだってクールであった。「響きと怒り」「八月の光」「エミリーにバラを」でもそうであったように、クールである。故に重たい。素晴らしい。 だからここで警告しておこう。今までフォークナーを読んだことのない人は、いきなり本書を読むべきではない。新潮文庫「フォークナー短編集」(龍口直太郎翻訳)から入るといいだろう。また誤解しないでいただきたいが、「短編集」がくだらないと言いたいわけじゃないこと。あれだって素晴らしいのだから(南部アメリカ、もしくはラテンアメリカ文芸作品に慣れていない方...

ネームドロッパー (上) (新潮文庫 (フ-13-58))


フリーマントル 戸田裕之
¥ 700 通常24時間以内に発送
★★★

ネームドロッパー (上) ...
ハーヴェイ・ジョーダンはプロのネット詐欺師。他人の個人情報を盗み出して、本人になりすまし、ネット上から財産を騙し取るのを生業としている。そんな彼は、ひと仕事終えて南フランスへヴァカンスに訪れた。そこで美しい人妻アリスとつかの間の情事を楽しむ。ふたりは住所も電話番号も交換しないで別れるのだが、ロンドンに帰国したジョーダンは、なんとそのアメリカのアリスの夫から彼女共々姦通罪で訴えられてしまう。 物語の大半は、アメリカはノースカロライナの法廷が舞台となり、被告となったジョーダンをはじめ、アリスや彼らの弁護士と、原告側のアリスの夫アップルトンや彼の愛人とそれらの弁護士の駆け引きに終始する。 法廷では、だれがだれに性病をうつされたというような話がつづいていささか食傷気味になる。 しかし、ジョーダンが得意のネット詐欺の手口を駆使して、原告であるアップルトンの口座から、長期化して莫大な金額になるであろう裁判費用や、アメリカ滞在費用、損害賠償費用、そして自らの弁護士費用分などを失敬するくだりは興味深かった。 読者としては、もっとジョーダンの本業であるネット詐欺の場面を期待したのだが、本書は法...

10月はたそがれの国 (創元SF文庫)


レイ・ブラッドベリ 宇野利泰
¥ 987 通常24時間以内に発送
★★★★★

10月はたそがれの国 (創...
昔、翻訳物ばかり読んでいたころ、好きだった。今、手元にある本はボロボロになっている。「みずうみ」も好きだが、一番は「大鎌」。もしかしたら、あるかもしれないと思わせるところが著者の力量なのだろうが、今でもちょっと怖い。最近、頻繁に大鎌が振るわれている気がする。こういう怖いけれど美しい世界を知ってしまったら、とてもじゃないが、最近「怖い」と言われる作品は物足りないし、足元にも及ばない。これは特に出来の良い作品を集めた短編集である。ぜひ一読をお勧めする。 ブラッドベリの初期の短編集で19の短編が収録されている。表題のOctober Countryについては冒頭で説明があり、その国はいつも年の後半で、岡や川は霧に包まれ、昼間は短く黄昏の時間が長くて真夜中が続き、秋に染まった人々が暮らしており、雨の様な足音で夜中に通り過ぎるそうだ。 英語の原文を下手な日本語に訳したのでよく意味がわからないと思うが、とにかくこの短編集で描かれるのは何れも奇妙な人々で、結構怖い話が多い。正直言って、2話目のThe Next In Lineでもう読むのをやめようかと思ったが、4話目のSkeleton辺りからだ...

悪の華 (新潮文庫)


ボードレール 堀口大学
¥ 660 通常24時間以内に発送
★★★★★

悪の華 (新潮文庫)
フランス語のできない浅学の者の意見ですが、フランス象徴主義文学の先駆者にして、現代の「悲哀」をここまで壮絶に描いた詩集は無いと思います。注目すべきは、身の毛のよだつような情景描写の精緻なリアリズム。パリ情景における『七人の老爺』とは、まさにボードレール自身のいる世界(神は7日で世界を創られた)そのものの象徴ではないでしょうか。阿片熱と鬱に侵された、あまりにも現代の悲哀を知りすぎた詩人の傑作であり、『巴里の憂鬱』と一緒に読まれたい。ボードレール。いろいろと問題のあった人のようですが、詩人としてはとてもカッコイイ人です。「悪の華」というこのタイトルがもうカッコイイ。 ただ、この世界が嫌になっている人はかなりはまっちゃうと思います。 実際、私も受験の1ヶ月くらい前に彼に出会い、勉強を辞め、詩人になるのだ!と詩を書き始めてしまいました。まあ、いい思い出ですが。 そういうわけで、人によっては不気味な精神世界をさまようことになるかもしれません。お気をつけていってらっしゃいませ。堀口大学氏の作品として読む方が良いかもしれない。 ボドレール氏のとして読むのならば、原文を読んだ方が手っ取り早い。 読...

ゴドーを待ちながら (ベスト・オブ・ベケット)


安堂信也 高橋康也 サミュエル・ベケット
¥ 2,310 通常24時間以内に発送
★★★★★

ゴドーを待ちながら (ベス...
ランボーの『地獄の季節』がいい例だが、ある時点から、少なくとも芸術に対して誠実であろうとする者にとっては、もはや何も創作するができないという事態が生じた。 『ゴドー』はその逼迫した状況に勇敢にも挑戦し、小さな、しかし偉大な風穴を開けることに成功している。 「どうにもならん」というエストラゴンのセリフから始まるこの劇は、芸術の不可能性を認識した上で、その不可能性と戯れている。 一方では、軽快でナンセンスな喜劇であり、他方では、終末の予感(芸術の死、人間性の死)に満ちた悲劇である。 いずれにしても、芸術を志す者にとっては避けて通ることのできない道である。 本書は現代に生きるわれわれの導きの糸となってくれるだろう。例えば、生きる事の意味をとことん考えて見る。「意味」「価値」etc....。二人の何者が分からない男が延々とはぐらかした無駄話を続ける。「ゴドー」という何者かを待ちながら。戯曲とは「読むための文学」として完結する事が存在理由なのではない。芝居に昇華されるための「アウトライン」として、「開かれて」いるべきものだ。そしてこの戯曲ほどあらゆる解釈と演技を成立させる、『開かれた戯曲』はま...

老人と海―The old man and the sea 【講談社英語文庫】


アーネスト・ヘミングウェイ ErnestHemingway
¥ 651 通常24時間以内に発送
★★★★★

老人と海―The old ...
有名なお話ですが原作を読むとまた良いです! 英語もやさしいですし朗読CDとともに何度も読み返してみました! 何度読んでも深いお話です! 講談社ルビ文庫だと辞書も必要ありませんでした!供の時に読みましたが、特に感動する事なく,30才過ぎてから英語で読み直しました。老人と少年の信頼関係の描写が素晴らしく美しく,ひたすら感動しました。老人のいくら魚が捕れなくても、めげる事なく常に不屈の精神力をもち続け生きて行く強さ、きっとその老人から人生の最も大切な物を学んだ少年の老人に対する尊敬といたわりの気持ち。 ただただ感動しました。40才,50才,60才とずっと読んで行きたい小説です。 老人と大魚との勝負、そして鮫との闘いを描いた物語である。老人は「人間は殺されることはあるが、負けることはない」という。これはヘミングウェイの哲学でもあるのだろう。本書は平易な英語で名作の世界へといざなってくれる。

裸のランチ (河出文庫)


ウィリアム・バロウズ
¥ 1,050 通常24時以内に発送
★★★★

裸のランチ (河出文庫)
ドナルド・フェイゲンとウォルター・ベッカーがこの本に出てくる単語からグループ名を スティーリー・ダンとしたことでも有名な本書ですが、15年くらい前に初めて読んで以来、 何度か読み返しています。読んでいるといろんな映像がでてきます。時に美しく、時に退 屈だったりして不思議なものが見えてきます。 ストーリーが無いだとか、意味がわからないだとかは関係ありません。楽譜が読めなくても 音楽を楽しめるでしょ?そういう楽しみ方でいいんです。「何かいいねぇ」「何かきれいだ ね」で良いんです。 「映像を見るための道具」 それぐらい割り切って読んでみましょう。楽しめると思いますよ。 結構危ないことが書かれてますけど、分かりにくい文章だからあまり突っ込まれないのかな。 *スティーリー・ダンのファンの方へ 訳文には「スティーリー・ダン」という単語は出てきません。「鋼鉄チンコ」というのが それです。 理解しようと努力しなくてもいい、するべきではない。この本は読むのではなく感じるものです。フリージャズをマイルスデイヴィス、オーネットコ−ルマン以外、誰が理解しているでしょうか?これは音楽でも文学でもな...

夢判断 上 新潮文庫 フ 7-1


フロイト
¥ 740 通常24時間以内に発送
★★★★★

夢判断 上 新潮文庫 ...
ジグムント・フロイトが1900年に著した本です。 彼は、自由連想法や夢の分析により、患者の抑圧された無意識の欲求が、夢や錯誤行為となって表れてくることを経験的に導き出しました。 原題は「Traum-deutung」で「夢の読み方」だそうです。 夢の中に出てくるもののイメージそのものよりも、出てきたもののことばの「音の響き」の連想で解釈を進めていっています。 けれど、遠まわしな表現が多くてちょっと分り難かったかな。 おそらく読み手に極力誤解を与えないような言語表現を選んでいった結果だと思うのですが。 逆に分り難くなってるよ、、、。 訳者の高橋先生の苦労の跡が見て取れます。 自分の理論を読み手が分っている事を前提に話が展開していくので、本の内容をよく消化出来ていないと、何回も前に戻って確認したりしてしまいます。 なので、わたしは時間がかかってしまいました。 ん?わたしがアホなだけでしょうか( ̄△ ̄;) 上のような理由で「分かり難さ」はあるので、一番最初に読むよりも、同じフロイトさんの「夢と夢解釈」を読んでみてから読まれることをお薦めしたいと思います。 でも、読み応えがあって面白い本でし...

ボヴァリー夫人 (新潮文庫)


フローベール 生島遼一
¥ 700 通常24時間以内に発送
★★★★★

ボヴァリー夫人 (新潮文庫)
最近読んだ本で誰かが書いていたように ”登場人物の誰にも共感できない小説”である。 ストーリーは単純で裕福な人妻が、プレイボーイの男や 若い男によろめく話である。 予想外の展開もなければ感動時なシーンのない。 しかしながら、登場人物などの描写が丁寧で、絵心があれば そのまま絵を描けそうなくらいであった。 また、読んでしばらくたった後でもストーリや登場人物 の印象などについて忘れていないことに気づかされる。 それが同じようなストーリーを書いても名作に仕上げることのできる作家の力量なのであろう。 長年にわたり多くの人に読み継がれた名作であり一度は読んでみる価値はあると思う。 小説の面白さは虚実皮膜にあると思う。しかしこの小説は徹底して文章で何かが表現できるという考えを徹底的に懐疑している。真骨頂はエンマがプレイボーイに口説かれて恋に落ちる場面だろう。地元の産業祭の高らかな演説とプレイボーイの愛の告白が交互に展開されるこの場面は片方や進歩と合理性と権威をふりまき,片方は人間の弱さや恋愛感情を訴えているが,いずれも人間を感動させるものとは反対側にある。 既婚女性がつまらない夫に愛想を尽...

人はなぜ戦争をするのか エロスとタナトス (光文社古典新訳文庫)


フロイト
¥ 620 通常24時間以内に発送
★★★★★

人はなぜ戦争をするのか エ...
アインシュタインの手紙への返事から始まっているところが、とても興味深かった。 確かアインシュタインは「僕は精神分析なんか受けたくない。」と言っていたと思うけれど、その精神分析の開祖であるフロイトと往復書簡を交わすことになったのが、結構面白い。 このイベント(?)は、ヒトラーがドイツで政権を握る一年前に行われた。 この手紙のなかで、アインシュタインは、「人間を戦争の脅威から救い出す方法はないものでしょうか?」という問いを投げかけている。それを受けてフロイトは、愛国心と銘打った、ナショナリズムの暴力性や危険性を指摘している。支配階級による、宗教や、マスメディアなどを用いた国民のコントロールの中には、権力欲を満たすための欲求、利益のみを追求しようとする欲望がある。そして、人間には、破壊する欲求が働いているからこそ、それを利用し、国民の「愛国心」を駆り立て、コントロールすることができるのだと言う。 これは、今でも何ら変わりのない事だと思う。 それから、人間に本来備わっている攻撃的な欲動が文化によってあまりにも抑圧されると、その欲動が行き場を失い、主体の内部へと向かうと書かれている。 タトナス...

夢判断 下  新潮文庫 フ 7-2


フロイト
¥ 700 通常24時間以内に発送
★★★★★

夢判断 下  新潮文庫...
フロイトの代表作「夢判断」シリーズの下巻。 やはり、精神分析を学ぶのであれば押さえておきたい本であると思う。 わたしにとっては難解な内容であったが、前も書いたように「夢と夢解釈」を先に読んでいたのでちょっと救われた気がする。 の時はそんな風に思わなかったんだけどな〜。 何でだろう(?_?) 正直に書いてるよね、色々なことを、、、。 「夢判断」なので、当たり前といえば当たり前なのだけれど。 苦悩の跡もみることができる。 そこがフロイトの「人間らしさ」なのだと思う。 しかし、常に冷静で客観的に自分を見つめているところが凄い。 「夢」の事例が沢山出てくるところが面白いんだけど、フロイトらしい連想で解釈してるところがあって、「え?なんで」とか思うところが多かった。 でもそれはまだわたしが未だ消化不良だからだろうと思う(-_-;) それにしても長い論文だね〜。 読み応えあったけどね☆ 本書ではフロイトは類型夢について述べている。夢に現れた何らかのものを象徴 的に置き換えたりしている。この辺りがフロイトの夢分析の誤解を受けるところだ ろうと思うが、夢に現れた何らかのものを機械的に他のものに置き...

O・ヘンリ短編集 (1) (新潮文庫)


O・ヘンリ 大久保康雄
¥ 460 通常24時間以内に発送
★★★★★

O・ヘンリ短編集 (1) ...
古本屋に行くと必ず2,3冊は目にする「Oヘンリー短編集」。そんなにオーソドックスなものなら、1冊は読まなくては!と購入しました。 Oヘンリーは、生涯を通じて、短編ばかりを書き続けた作家なのですね。どの作品にも必ず小粋なおちがあり、楽しませてくれます。 物語の導入部分に日本人にはとっつきにくい古きアメリカの文化や慣習についての描写があり、翻訳がストレートに伝わってこないところで、星ひとつ減です。教科書なんかでも読まされているせいか、意外に買って読もうという気にならない作家だが、やはり読むと上手いなぁ、とため息が出る。「最後の一葉」なんて筋が分かってるのに、やはりラストでは鳥肌が立ってしまうものな。伏線の張り方、過剰にならない台詞。そして何より、奇抜だが、違和感の無い設定。「何食ったらこんな小説が書けるんだ?」と聞いてみたくなる。とはいえ、残念ながら多少作品にムラがあり、似たような話がいくつかあるのが、星一つ欠けた理由。でも全体的に見た時に、驚くほど平均点が高い。やはり偉大な作家、と言うべきでしょうな。対象年齢を少し高くした、イソップ童話、というとわかりやすいかも知れません。各話の最...